01 / CONTEXT
思いついた瞬間の粒度が、記録の摩擦で削れる。
「これ、やっとこう」と頭に浮かんだ瞬間が、1分後には別のタスクに押し流されている。
Notion を開いて、DB を探して、プロパティを埋める。
たった数十秒の摩擦でも、毎日繰り返されれば記録の総量は激減する。
思考の粒度を保ったまま、文字として残す仕組みが要った。
02 / CHALLENGE
Slack の 1 行入力で、構造化された記録に着地させる。
目指したのは 3 つ:
・「思いついた瞬間」と入力の場所が重ならないと記録されないと割り切る
・Slack ひと言だけで4 項目(内容/感情/背景/施策)を同時に投げられる
・感情や施策は、書き手がタグ付けせずとも AI 側で自動分類される
03 / APPROACH
スラッシュコマンド → n8n → Notion の最短導線。
① Slack /action コマンド:ひと言+スラッシュ区切りで4項目を投入
② n8n webhook:テキストをパースし、構造化データに変換
③ 感情の自動分類:ワクワク/焦り/不安/怒り/好奇心/希望/悲しみ の7型に自動マッピング
④ 施策の自動マッチ:27 種の施策一覧と照合、未指定でも本文から推測
⑤ Notion 転記 + 公開:関連付きページ作成 → 本人に結果 ephemeral 通知、チャンネルには元文章を公開
目的は「書き手の摩擦を最小、読み手の情報は最大」。書くのは 1 行、残るのは構造。
04 / OUTCOME
1 行で思考が残る、という感覚が定着した。
Synayaka の現場で稼働中。「思いついたら /action」という行動様式がチームに浸透し、Notion の記録量が増え始めた。
導入後も改善を継続:施策未指定時の自動補完・投稿者情報の自動記録・元文章のチャンネル共有など、運用ログから次の一手を即日実装するループが回っている。
05 / REFLECTION
AI は「分類する装置」として、書く側の摩擦を肩代わりした。
人が「書きながら分類する」より、書いた後で AI が整理するほうが、書く瞬間の粒度を守れる。
/action が解いたのは「記録するかどうか」より、「記録する気持ちを削らないか」という問題だった。
AI の役割は判定でも翻訳でもなく、人間が省きたい部分を自然に引き受けること。
この発想は、Athenas が次に組む自動化パイプラインでも共通する設計原則になっている。