01 / CONTEXT
商談の良し悪しは、採点されないまま消えていく。
Synayakaでは毎週、複数の商談が並行して走る。
文字起こし(Circleback)は全件残っているのに、読み返されずそのまま流れていく。
同じ企業への 2 回目・3 回目でも、前回の流れを踏まえた改善が難しい。
「今日はうまくいった/いかなかった」は語られても、なぜ・どの軸でそうだったかは誰も言語化しない。
そこに、可視化されないまま失われている"経験"があった。
02 / CHALLENGE
100 点採点と、企業単位の文脈を、どう両立するか。
解くべき課題は、3 つに切り分けた。
・軸別のルーブリックで、誰が採点しても同じ基準になる形式を作る
・同じ企業の 2 回目以降は、前回までの履歴を踏まえて採点する
・"商談ではない MTG"(定例・提携・1on1・テレアポ練習)を自動で除外する運用を作る
03 / APPROACH
貼る → 採点 → 履歴参照 → 可視化、の流れで設計した。
Web UI は"貼るだけ"で終わる。そこから先は裏側で組んだ:
① 入力(Circleback の文字起こしを貼付、担当者・企業・結果・受注見込額を選択)
② 採点(Claude Sonnet がルーブリックで 100 点満点・軸別スコア・強み/改善点を出力)
③ 履歴注入(同企業 2 回目以降は、直近 3 件の日付・スコア・次回アクションを文脈としてプロンプトに注入)
④ ダッシュボード(MTG 種別フィルタ・平均スコア・月別推移・スコア推移・結果分布を Chart.js で描画)
⑤ ガイド(商談の全体フロー → 各ステップの要点 → 詳細マニュアルの 3 層で展開)
ポイントは、AI に"正解"を出させないこと。
採点は"読み返しの入口"として扱い、決定は人が下す設計にした。
04 / OUTCOME
商談データの"純度"が上がり、読み返せる形に整った。
現場から届いた一番の指摘は、「そもそも商談じゃない MTG の方が多い」だった。
定例・提携・ロープレ等のノイズを自動で仕分け、ダッシュボードの既定表示を"商談のみ"に統一。
分析から不要なデータを構造的に排除した。
仕分けはいつでも人が訂正でき、訂正結果は AI に上書きされない設計。
同じ企業への 2 回目以降は、前回までのスコアと次回アクションを AI が自動で思い出し、文脈を踏まえて採点する。
これで "前回からどう変わったか" という問いに、初めてデータで答えられるようになった。
05 / REFLECTION
採点させるより、採点の"履歴"を並べてみせた方が、人は動く。
business-negotiation をつくって確信したのは、
AI の価値は単発の採点ではなく"時系列"にあるということ。
1 回きりのスコアでは、人は自分の癖に気づかない。
同じ企業への 2 回目・3 回目が並び、月別にスコアが動いていく——その並び方そのものが、
"自分を読み返す鏡"になる。
先に作った
sales_support(テレアポ側)とペアで回すことで、
アポ獲得 → 商談 → 受注 という営業ファネル全体を、Synayakaとして初めて"データで読める"状態にした。