01 / CONTEXT
創造的問題解決能力は「必要」と言われているのに、
学校では育たない。
Adobe 調査(2018)によれば、教育関係者の 87% が「学生の問題解決能力の育成が必要」と答えている。
教育政策関係者の 87% が授業に取り入れるべき、90% が教育課程の改訂が必要と答える。
それでも、学校ではほとんど育てられていない。
なぜか。
02 / THE CORE QUESTION
測れないから、指導もできない。
"想像的" って何?と問われても、共通の物差しがない。
"奇抜なアイデア = 100 点 / ありふれてる = 50 点" なんて採点は成立しない。
測定の軸がないから、先生も指導のしようがない。
この構造を放置したまま「創造性を育てよう」と言っても、何も起きない。
03 / APPROACH
創造的問題解決能力を、
"観測できる形" に分解する。
抽象的な「創造性」のままでは扱えない。そこで、3 つに分解した。
3 つとも、"成果物の出来栄え" ではなく プロセスそのものを見る軸。
04 / WHY GAME?
なぜ、ゲームなのか。
知識として教えても
身につかない。
スポーツと同じ。「右足こう、腰こう」と言われても、身体は変わらない。
やって、失敗して、
修正して、もう一回。
反復練習が必要。だからゲームという形式で標準化する。
05 / GAME DESIGN — 3 PILLARS
街を育てながら、3 つの能力が自然に立ち上がる。
GAME 01 · 都市開発シミュレーション
政策を選び、コストと効果を天秤にかけながら街を育てていく。
「全部やりたいけど予算が足りない。じゃあどこを削る?誰に協力を求める?」
— この問いが、ゲームの中で自然に生まれる。
GAME 02 · 課題解決クエスト
地図上の課題ピンをタップすると、住民のリアルな声と影響が見えてくる。
連日のゴミ / 交通問題 / フードロス ——
架空の課題ではなく、ゲームをしながらリアルな地域課題と出会う設計。
GAME 03 · 学習連動要素
疑問を仲間と議論し、アウトプットを学校の外へ発信する。
ゲームで終わらず、現実とつながる。
「市民に知ってもらう工夫は?」「実装につなげる行動は?」という問いを、仲間との対話の中で形にしていく。
06 / SCALABILITY
先生の余力は、限界。
だから "誰でも回せる" 設計にする。
毎回、質の高い共同学習を回すのは難しい。先生によって授業の質がブレる。属人化する。続かない。
この現実を無視した設計は、公教育には置けない。
ファシリテーター用台本
✓ どのタイミングで何を聞くか
✓ 意見が割れたとき、どう介入するか
✓ 合意できなかったとき、どう学びに変えるか
再現性がないと、公教育には置けない。
07 / EVALUATION DESIGN
評価は、短期・中期・長期の 3 段構え。
短期
· 発言の偏り
· 役割交代の有無
· 合意到達率
· 争点整理の回数
「どう決めたか」を評価
中期
推薦・総合型入試で
「語れる経験」になる
揉めたのに決めて進めた経験のほうが強い
長期
· 合意形成
· プロジェクト推進
· 人のハンドリング
社会に出たときの本丸
08 / ROADMAP
北区の授業導入を、まず目指す。
2 – 4 月
企画 & プロトタイプ開発 · ゲーム画面デザイン · 基本システムの実装
4 – 5 月
私立小学校の授業にテスト導入 · 子どもの反応を調査
5 – 6 月
データをもとに UI/UX 改善 · 卒業式や教育イベントで発表
7 月 —
北区をはじめとして、授業導入を目指す。
09 / OUTCOME
Co-Do TECH 第1回 採択、50 万円の開発支援を獲得。
現地で最終登壇ができず動画提出という変則的な形だったが、内容で採択され、セカンドステージ進出 + 50 万円の開発支援を得た。
成果物:企画 / ゲーム設計(3 要素・3 軸評価)/ ファシリテーター台本 / 動画プロトタイプ / 発表資料
10 / REFLECTION
見えてるのに、見ない。
尊重してるのに、決められない。
この状態を、子どものうちから変える。
遊びながら議論が起きて、
議論しながら合意が生まれて、
合意しながら前に進む感覚が残る。
残った問いもある:
・実装時、先生の余力を本当に削らずに済むか
・"ゲームで終わらず現実とつながる" を、どこまで担保できるか
・公教育と民間、どちらに軸足を置くか
プロトタイプの段階では、企画の核と再現性の設計が評価された。
まだ完成形ではない、だからこそ次の段階が本番になる。